『白旗です』

 鼻と目から水分が流出しすぎたのだろうか、黄門様からは一向にアクションがない。ひょっとしたら出口付近で乾燥椎茸のようにヒカヒカになって交通渋滞を招いているのだろうか。なんとか尿意をもよおした時点で尿道ではなくバックサイドにジョイントして流れるプールのように便器へとダイブさせてくれないだろうか。
 とにかく5日間、黄門様はご隠居中なのである。
 どれもこれも花粉症のせいだ。これさえなければ春に向けて完全にウキウキなはずなのに。一雨ごとに春の訪れを待ち、そよぐ風には春色の香りが漂い、着る物もダークトーンなものからパステルカラーへと切り替え、あとはただウキウキすればよかったのに…そんなあたりまえのことが花粉症により失われてしまった。
 どうしたら花粉症に許してもらえるのだろう。これは罰なのか、それとも試練か。
 せっかく覚えたウクレレで春の歌を弾きたいけど、今の気分ではメジャーコードは似合わない。むしろどっぷりマイナーに浸ろうかと思ったが、それもやりきれないのでウクレレケースに手を伸ばすことも億劫になる。
 デスクで濡れタオルを顔に当て、しっとりした空気をスーハーしているときだけがかろうじて僕である。
 今日はちょっとダウン。かなりめげ中。ギブアップな日もあるってことでよろしく。



『無理じゃない!』

 大概の40代以上の人は「もう無理」だと思ってるんじゃないか。自分の可能性に対して、もっとわかりやすく言うなら「夢」に対して、とても届かないところに行ってしまったと決めつけて、そこへ向おうとする気持ちから自分を切り離そうとしているんじゃないだろうか。
 だとすればそれからの30年もの人生において何を目標にして生きてゆけばいいのだろう。淡々と生きてく、と言えば穏やかであるが、めまぐるしい毎日に立ち向う気力を失い、ただ流されて生きてゆけばいいのだろうか。 
 夢は変わる。漠然としたものからやがて現実の中にあるものへと。それが大人になるということなのかもしれない。
 僕にはそれほど大きな夢はないが、それでも毎日を楽しくするためにいろんなことを積極的にしている。花粉症の辛さを凌駕してくれるような素敵な日々を送りたいと思っているし、そうするにはどうしたら良いのだろうと毎日レベルで本気で考えている。
 そのためには仕事が必要だし、酒や故郷の友人なんかも大切な存在だと感じている。
 正直なところ、毎日に流されて生きていける人は達人だと思ってる。流されながら自分を生きていける人は稀な才能を持った人か、あるいは達観した人だろう。
 僕はそのどちらでもないから、流されることが怖いし流され方などまるでわからない。だから毎日レベルでせめて楽しく生きていきたいし、楽しくなくてもちょっとした充実感は欲しいと願ってる。
 これから宇宙飛行士とか総理大臣にはなれないだろうが、今日の自分を満足させることや今日よりも明日の自分を楽しくさせることはできるかもしれない。それが当面の、日々の中の夢だ。
 僕らは無理じゃない。息を吸ったり吐いたりしている以上、感情は変わる。変えられる。
 どうすれば楽しく感情的に充実した日々を過ごせるか。少なくとも自分をあきらめないこと、それだけは確実に言える。
 
 花粉症の猛威に晒され、目と鼻から洪水&呼吸困難になり、もがきながら自分に言い聞かせるように書いたぞ。



『手帳紛失劇』

 手帳が紛失して慌てふためいて、車の中からデスク周辺から打ち合わせに出かけた制作会社から飲み屋から昼飯食ったカフェから交番から探しまくったが、それでも薄革の手帳は見つからず、ヘトヘトになっていた。
 管理能力がまるでない俺はスタッフにパソコンでスケジュールを管理されているが、それとは別にプライベートな予定がぎっしりと書かれているマル秘手帳だ、落としたら大変なことになる。
 なにより大切にしている両親とおばあちゃんと横一列に並んで手をつないで撮ったお守り代わりの宝物の写真が入っているから、もう居ても立ってもいられなかった。
 絶対に身近なところにありますよというスタッフの声が軽く聞こえて仕方なくて、「うるせー、どれだけ必死で探してるか知ってんのか!」と語調を荒げられたスタッフはいい迷惑だったろう。
 「いいですか、クリヤマさん、もう一回だけ身の回りの物から落ち着いて探してみたらどうですか? たとえばリュックの中のスリーブとか」
 「スリーブなんてないっ!」
 「じゃポーチみたいなものの中とか」
 「そんなもん持ち歩いとらん、ん、ん? ポーチ、入ってる…」
 「そのポーチの中、あったりして…」 
 ごそごそ…「あった」
 「良かったですね」
 「あ、いやね、ポーチなんていつも持ってないし…そうか、苗場行ったからそのままリュックに入れてたんだね、あは、いやー、いつもポーチなんか持ちあるか…」
 「そろそろ撮影行きませんか」
 「そーだね、撮影だよね。そうそう、撮影撮影! 小春日和だし」
 「かなり寒いですよ、今日」

 あいつら絶対俺のこと嫌いになった。わかるもん、目と言葉の感じで。
 でもあと5分探して見つからなかったら”見つけた人に1万円進呈”って言おうと思ったけど思いとどまって良かった。




これがお守りがわりの宝物




『真っ赤なドレス』

 中川さんあっさりと辞めちゃったね。ヒラリーはこの国の政治家の責任をどう見たんだろう? 少なくとも命賭けてないと思ったろうね。日本の金庫番だよ。集中力がないんだと思う。我慢が足りないんだと思う。観光と一緒で、大臣というポストに一度就いてみたいと思っただけなんじゃないだろうか。仕事がキツかったら、簡単に「もういい」って思っちゃうんじゃないだろうか。
 日本の政治家は人種問題とか国境の問題とかないからいつも緊張感に欠けている。防衛策もアメリカに頼ってるから金銭的に援助しているけれどスポンサーのような権力のある立ち位置ではなく、単なる気の良いパトロンって感じで、そのツケが国民にまわってきて国中が泣いている。
 そろそろなんとかしてくださいよ、麻生さんでも小沢さんでもいいから。

 そんな腹立たしく恥ずかしいニュースの合間にソフトボール上野投手の真っ赤なドレス姿に釘付け。良い悪いの問題ではなく、抜群のインパクトで意識が朦朧としてしまった。オグシオ潮田のウェディングドレスが霞んでしまうのも無理もない。
 北島康介が隣で固まってしまう気持ちがよくわかる。
 なんかあのドレス姿が、いろんないやな事件を帳消しにしてくれたのではないかと信じたいのである。



『バカ政治家列島矯正プロジェクト』

 中川財務長官、なかなかやってくれる。
 「酒は飲んだがゴックンはしていない」。これは男子ならではの究極の言い逃れで、「先っぽを入れただけでセックスはしていない」あるいは「入れたけど出してないから無実」と同意語である。
 ちなみに女性の場合は「入れられたけど感じてない」あるいは「イッてないから無実」みたいなゴタクである。
 口に出すことで居眠り前の自分より確実に堕ちることを覚悟しながらの自虐発言に、一番呆れているのは本人だろうが、そんな夫の帰宅を「日本一っ!」と迎えるご夫人もたまげたものだ。マスコミをぞろぞろ引き連れた物々しさの中、顔を見せずに声だけの登場で「日本一っ!」、見事なまでの声優振りに十二指腸がねじれてチョウチョ結びになってしまった。
 この国の政治家たちはどこまでアホなのだろう。アホ発言を追求しすぎて大切な国家予算を無駄遣いする野党もくるくるぱーで、もうどうにも止まらないリンダ困っちゃうなのである。
 政治家たちがあまりにもバカなので、とりあえず懲らしめるというか鍛えなきゃならんと思う。それには絶対に自衛隊か山寺にこもらせるのがいちばんである。
 朝から泥んこ道をほふく前進したり切り立った壁をロープ一本で上ったり、ヘリにぶら下げられてクルクル回されたり、あるいは朝4時に起きて境内を雑巾がけしてからずっとお経を唱えて丸3日間断食させて、一日中枯れ葉を竹ぼうきで掃いてすずめと会話でもしてれば、それだけでバカは治るだろうし、税金のありがたみや地球環境なんかも理解して、ウソつきなんかもきっと治る。
 修行中にはホモになる奴もいるだろうし、そうすれば女にうつつぬかす先生がたも減るだろうし、なにもかもが好転する素晴らしい修行となることうけあいなのである。
 そんな素晴らしい目的を持った政治家矯正プロジェクトであれば国民も税金の使い道として納得するだろうから、出来るだけ早く実践してもらいたい。
 とはいえ基本的には自費参加をお勧めしたい。
 そして修行日程を打ち上げたあかつきの乾杯は、是非さ湯でどうぞ。




2009/02/24

『白旗です』

2009/02/23

『無理じゃない!』

2009/02/20

『手帳紛失劇』

2009/02/18

『真っ赤なドレス』

2009/02/17

『バカ政治家列島矯正プロジェクト』
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