『動物と人間』

 動物好きだと言うといい人に思われるが、そもそもいい人だから動物好きなのだと思う。ところが動物が好きすぎて、理不尽なことを言う動物愛護団体とか、クジラ食うなとか、ちょっと動物愛護精神がヘンな方に転んでしまう人たちがいるのも迷惑なことである。動物にもそれなりの生き方があるのだし、かと言って人間絶対主義のこの星で、動物愛護を中心軸に置いた人間生活を営むことは無理なわけで、それを知りながら勝手な目線で可哀そうだとか虐待だとか決めつけるのは良いことではない。人間と動物との関係は常にケースバイケース。遭難した山にこどもひとりと犬一匹がいたとしよう。救助のヘリから垂らされたロープでは、どちらか一方の重量しか引き上げられないとする。果たしてどちらを救助するか。何をもって答えとするかは自由だが、まぎれもなく「犬」と答えられないのならば、この星はまず人間ありきと考えるべきである。キレイ事だけでは通じないわけで、それでもシノゴノ言う人はそもそも動物の肉なんか食っちゃならんのである。
 事務次官殺人の小泉被告。彼の動物への愛情もヘンな方に転んでしまった。殺人犯を掴まえて言うべきではないが、ひょっとしたら彼は動物をこよなく愛するいい人だったのかもしれない。その愛が歪んだ方向へ走ってしまったから、こんなことになってしまっただけなのかもしれない。彼にとっては人間に対するものよりも動物への愛情が深く濃かったのかもしれない。もちろんそうだとしても彼の犯した大罪の理由になるはずもないのだが、愛情というものへの間違った視点が本当に残念な結果を生んでしまったと思う。
 ただひとつ、彼がそこまで動物に愛情を捧げていたのであればと過程しての話だが、彼は一体、保健所行きを余儀なくされた犬たちに何をしてあげたのだろう。年間処分される50万頭のうちの何頭かでも身柄を引き受けただろうか。犯行という手段の他に、何かを訴え誰かに呼びかけただろうか。
 世の中にはいろんな考え方や想いがあるけれど、本当に動物好きだったら、人なんて殺さないはずだ。それが人間としての、動物の一種としての人間の最低限のモラルであり愛なのだと思う。




かわいい黒い犬。




『銀杏のじゅうたん』

 寒くなった。起きがけには腰と膝が痛い。外に出たくない。仕事サボりたい。クルマの中、冷えてるだろうな。眠い。風もあるじゃん。やだやだ。
 駒沢公園。銀杏並木。まっ黄色。きらきら。
 ちょっと外に出てみよう。おおっ、すげっ、落ち葉もまっ黄っき。すごいな自然。ちゃんと季節を覚えていて、葉に色をつけ、葉を落とす。桜は春を告げ、新緑は夏を運び、銀杏は冬を迎える。きれいな色、いろんな季節。空気には温度だけではなく透明度もあることを、銀杏に反射する日差しが教えてくれる。
 まだ来年のスケジュール帳は買わない。来年まであとひと月とちょっとある。今買うと12月のことよりも来年のスケジュールを書き込むことに一生懸命になりそうだから。銀杏の葉が落ち、そこに木枯らしが通り、雪が積もり、もっと寒くなる。けど12月にはきっといろんな楽しいことが待ってると思う。クリスマスには興味がないけど、きっとなんかある。寒くなると人は優しくなると思うから。









『丸の内へ』

 2日間事務所に拘置されたせいか、お天道様にご挨拶をしただけで弾けるような気持ちになった。あたり前の朝が迎えられるだけでこんなにもありがたいものなんだ。贅沢を言ったらいかん。こういうことをひとつひとつあらためて思いながら『平凡』の偉大さを感じている。
 夜は久しぶりに丸の内へ出た。ニッポン放送の女帝と某大物歌手のマネージャーと戦略会議。昨年の今頃はほぼ毎日、新丸ビルに通い詰め打ち合わせもすべて丸の内ハウスのカフェで行った。あれから1年、変わるのにもっとも時間がかかるといわれた丸の内の様相はガラリと変貌。もう単なるオフィス街ではなく、エグゼクティブとエクセレントとラブとポップと少しだけジェラシーが混じった新しい街に変貌を遂げていた。
 なぜ丸の内か。おそらくこれからしばらく通い詰めるであろうこの街には、特有の人種が集っているからだ。『OL』である。このアルファベットを2文字組み合わせただけの記号の中にある宇宙よりも果てしない世界観、倫理観に真っ向勝負を挑むのが今回のミッションである。
 まずはOLの実態を知らなければならない。給湯室、ロッカー室、化粧室、秘書室。OLがもっともOLらしいアイデンティティを発揮できる場所へのリサーチから物語は始まる。
 言っておくがAVとかいかがわしい仕事ではなく、愛と青春の宝塚みたいなものである。



『続・わっははははは』

 まだわぁははははの真っ最中なのだ。俺がわぁっははははっははで、そろそろ真剣にわぁっははははできなくなりそうになっているときに、友人のシゲが“オシャレバーンチョーぉ”と口ずさみながらパラオから電話してきたので吐きそうになった。
 パラオか、さぞ楽しいかろう。ところでパラオってどこだっけ?パンツの上に巻くヒラヒラしたやつと似てる。「やっぱ海の中のでかい生き物はすごいわ」と興奮気味で喋っていた。「ダイビングしたの?」と聞いて欲しかったのだろうが、もう気力がなくなってきたので、「そうだね」と冷たく返した。「どうしたの?」と聞かれたので「昨日からずっと笑いっぱなしだよ」とだけ言った。よっぽど面白いことをしているんだろうと思わせておいても罪ではない。現に笑いっぱなしなんだから。
 ああ、そろそろ日本代表戦のキックオフだ。夜更かしして見ている人たちが何百万人といるんだろうが、俺は+24時間前から目を開けっ放しだ。早く閉じさせてくれ。せめて2時間。



『わっははははは』

 わっはははは、ただ今徹夜の真っ最中、わっはははははははははは。
 アニマル浜口によれば『笑いは怒りを超える』そうなので、集中しているスタッフの背中に響かないようにパソコンの上で高笑いしています。
 前にも聞いたことあったな。怒りと笑いは同じ神経経路にあってどちらにも転じるんだとか。怒りから笑いへ、はたまた笑いから怒りへ。昔、竹中直人が「笑いながら怒る人」っていうのをやっていたけど、そんなにかけ離れたところにあるものじゃなかったんだな。
 えーと、今5時50分だからあと3時間ぐらいやって、それから全部まとめて見返してからマチガイ探ししたり直したりして、そしたら10時半ぐらいになって、11時半から青山で打ち合わせか。わっははは、うわぁっはははっははっはははっは。




2008/11/26

『動物と人間』

2008/11/25

『銀杏のじゅうたん』

2008/11/21

『丸の内へ』

2008/11/20

『続・わっははははは』

2008/11/19

『わっははははは』
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