『謝罪』

 おとといいの日記で中学のときの同窓会のことを書きました。当時の3年4組と5組の合同同総会をやるということで、じゃ3組の俺たちは仲間はずれ?みたいなことを書き、さらに文末に「4組5組連絡してこい!」と書いたら、同窓会の幹事からメールがきてお叱りを受けました。
「ちゃんと3組の幹事にも連絡したんだけど、忙しくてダメになったんだ!」と。
 4組5組の幹事のみなさん、ほんとにすんませんでした。謹んでお詫び申し上げます。
 ということは何か?3組の幹事があかんということやないか! 
 おい、誰や、幹事は?というのはウソです。東京で好き勝手しといて都合のいいときだけ幹事に仕切らせてそりゃねーだろって言われて当然ですよね。そもそも幹事やってる人だって好きでなったわけじゃないかもしれないし、みんな忙しい年代だし、家族とか親戚とか地域のことも大変だろうし、とにかくアンタみたいな呑気な仕事してる人は田舎には誰ひとりとしてねーんだよ、って感じですよね。
 ごめんなさい。もうわがまま言いませんので、またなんかあったら誘ってください。

 ということでこの夏のどっかで田舎帰るので、そのときは一方的に俺が集めて例によってゆきみちゃんの店でどんちゃん騒ぎやるからよろしく。となりの旭中の連中も呼び出しかけるので頼むよ!




7月です。ヨロシク!




『ギックリ腰』

 ギックリ腰になってしまった。予感はあった。先週の金曜日、とある会合で深夜まで飲んでいるときに、俺の背後でピキッという音が聞こえた。正確には俺の中の背後で、つまりその音は俺の体の中を伝って耳に届いた。今まで何度も経験のあるピキッだが、さすがにこの時期は堪える。
 腰痛との付き合いはもうどれぐらいになるだろう?確かギックリデビューは高3の夏。陸上の県総体前日だった。110Mハードルと走り幅跳びで優勝を狙っていた俺は、試合前日ということもありほんの少しだけで練習を切り上げた後、友人の家でトランプの大貧民をやっていた。
 そのときが大貧民デビューだった俺は、その面白さに夢中になり5時間ぐらいあぐらをかきっぱなしでトランプを持ち続けたのである。そしてそろそろ夕食の時間が近づいてきたので、じゃあねと立ち上がろうとしたときに、人生初のピキッがやってきたのである。
 立てない+動けない+笑えない+声にならない+激痛。初めてづくしのことばかりの中で、俺は困惑し、ともだちに両肩を借りて帰宅した。
 朝になれば治っているだろうと思ったが、実際はベッドから起き上がることも出来ず、顧問の先生に電話をかけて棄権を告げた。
 それが高校生活最後の試合だった。
 
 あれから28年。いまだにギックリ腰とは付き合っている。もう陸上よりも数多居る友人よりもずっと長い付き合いだ。いい加減離れてくれれば良いのに、まだまだピッタリと俺をマークし続けている。本当に厄介な奴と出会ったもんだと時折溜め息がでる…のだが、ギックリ腰だって俺のために警笛をならしてくれていることも知っている。とにかく奴とは付き合いが長い、それゆえになにをしたいのか、どうされたいのかが、これまた体の中を伝わって俺の心に届くのだ。
「おい、ちょっと飲み過ぎちゃうん?なんでカラダ大事にしーへんのや?なに、また明日も飲むってか?そーか、しゃーないな、ほなら、ひさしぶりにいくで…」
 そしてピキッ!である。
 俺の高校生活に暗い影を落としたギックリ腰であるが、今では俺の良き腰痛探知機となってくれている。
それなのに、ピキッとなって3日連続で寝たきりのおいら。
 ギックリ腰さん。もうしません、だからおねがい、そろそろ俺から出てって。
 明日は靴下履けますように。



『同窓会の悲劇』

 中学時代の同級生から電話がかかってくるなりこう聞かれた。
「くりやまくん3年ん時なん組やった?」
「3組」
「あ、そう。じゃ来ないんや」
「なにが?」
「同窓会」
「なにそれ?」
「4組と5組の同窓会やるの」
「知らんわ、それ」
「ごめん。でも3組だから…」

 なんで?3組はどうなっとるの?4組と5組って、どゆこと?ホントにもう、どーしてそういう同窓会やるの?4組だけとか5組だけとかならわかるけど、4組と5組合同って、3組と6組の気持ちはどーなるの?1組と2組と7組は隣の組じゃないからそれほどでもないかもしれんけど、3組はちょっと傷つくで。それに3組の担任だった先生は元々住職だったけど、さらに修行するといって俗世間から隔絶された生活にこもってると聞いてるから同窓会なんてほぼ永遠ないだろうし。だから余計に学年同窓会やってくれればいいのに。
 なんかさびしいわ。気持ちわかってほしいな。東京で生活するのは楽しいけど、いつも心の中には故郷があるのにな。同窓会があれば飛んで行くのにな。方言だって地元の奴らよりもバリバリに喋れるのにな。昔話なんかも誰よりも知ってるのな。アイツとアイツが付き合ってて、アイツが二股かけてアイツが呼び出されて、アイツのお父さんのところにみんなで謝りに言って、アイツが新聞配達やってるのをアイツが助けてやってたって知ってるのにな。誰も覚えてないことを俺は知ってて、聞いてくれれば今なら全部教えてあげるのにな。
 俺はこう見えても口が堅かった。誰もが自分の中で溜め込めすぎてはち切れそうになったことを打ち明けられて、それをずっと俺は密封してきた。今となれば大したことなどなにひとつないけど、中学のときはそれが大きな秘密だった。俺はずっといろんな奴の秘密を溜め込んできた。時には俺だって秘密を話したかったけれど、なぜか話され相談されるだけだった。
 みんな俺に秘密を預けて大人になったのだ。そしてその頃、大人びていた俺もやっぱり大人になった。
 だからみんなで会って、今だから笑える話をしたいのに、俺は3組。
 ちょっと、本気で、さびしー。
 こら、4組5組、連絡してこい!



『小倉さん』

 小倉さんがまた悪い癖を出してしまった。25日の『とくダネ!』のことだ。
 当日はゲストに絢香が登場した。ニューアルバムのプロモーションが目的なのだが、それでも朝のワイドショーで生うたを唄わせてしまう番組のパワーは他局を圧倒している。これもみな小倉さんのおかげだと思うのだが、その小倉さんですが、今回も私物化が過ぎました。
 どれだけ親交が深くとも、番組内のしかも生放送の中でのキャスターとゲストのやりとりは、進行役がゲストに「さん」付けをするのが礼儀であるが、小倉さんは「アヤカはさ」「アヤカはね」とまたしてもフレンドリー感抜群に発してしまったのである。Qちゃんこと高橋尚子の例と同じで、番組進行役という枠を飛び越え公共の電波の中で“僕がどれだけ彼女と親しいか”を言いたくて仕方ない病が出てしまったのである。
 そこにもちろん不快感はない。それが持ち味だと言ってしまえば確かにそうだ。全国の主婦も小倉さんがゲストに「ちゃん」付けやフレンドリーに呼び捨てにするのを見て、ゲストとの距離感が縮まるような錯覚を覚えることもあるだろう。確かにゲストのプロモーションや番組視聴率的には好影響かもしれないが、どうしても全国放送での呼び捨てや「ちゃん」付けにはどん引きしてしまうのである。
 100%バラエティならまだしも、報道番組としての役割も存分にあるのだから、そこらへんはもすこしスマートにエスコートしてくれるとさらに小倉力はアップすると思うのだ。
 世の中には偏屈な人がいっぱいいて、公共電波の中でゲストとの関係性において、自分がどれぐらいのところに位置している的な発言やアピールがあると、確実に敵を作ります。
 小倉さんという人はミーハー感覚をエネルギーに換えて番組にパワーを与える凄い人だと尊敬しているから、余計にそのあたりは一線を引いて、親交云々は心の奥底にしまいこんで、キャスター然とした当たり前の距離感の中でゲストと接してほしいと思うのです。
 テリーさんだったら、徳光さんだったらと、どうしても思ってしまうのが残念でなりません。どうか小倉さん独特の軽さが「軽薄さ」に置き換わらないように。
 僕はオープニングトークからアマタツ予報士の天気予報、血液型選手権まですべて観る『とくダネ!』派なので、さらなる番組力向上のためにも今後は小倉さんの持病が出ないことを期待します。
 それにしてもワイドショーはプロモーション的な要素が強すぎてつまんなくなってしまった。各局のみなさま、どうかプロモーション先攻ではなく、オリジナリティ重視で頼みます。



『達っちゃん南青山に現る』

 20何年振りに会った達っちゃんはハゲていた。ヒゲも濃くなっていて、オヤジ全開であったが、それが案外いい感じだったのだ。
 達っちゃんとは同郷で俺より1っコ上。達っちゃんのお母さんと俺のおふくろはともにパーマ屋を営んでいて、かれこれ50年以上の付き合いになるらしく、したがって同業種のせがれ同士ということで僕と達っちゃんも40年来の顔なじみである。
 再会の場所は表参道の紀伊国屋跡地裏。達っちゃんの会社がこの度オープンさせたヨーロッパ物のデザインあれこれのセレクトショップのプレオープンだった。
 達っちゃんは関の田舎者なのでもちろん表参道など似合うはずもないのだが、逆にいい感じのドメスティック感が出て、カッコもなんだかクラシコっぽく頑張っていたのでまんざら表参道に嫌われていたわけでもなかった。そして文頭に書いた「ハゲ」である。
 これが効いた。妙に説得力があるのだ。髪が抜けた頭頂部を隠そうとサイド部分をハイキングウォーキングみたいに伸ばして無理矢理てっぺんにオフショアするわけではなく、あえて“ハゲてます”と宣言するような見事な坊主頭なのだ。それでもハゲがバレないようにスキンヘッドにする言い訳野郎とか金髪坊主にするシャバいハゲは多々いるが、達っちゃんは高校球児並みの普通の坊主である。ようするにハゲてる部分はバレバレなのだが、それが逆に清々しく、しかも額がM字開脚になっていてなんとなく鋭さなんかも出てて仕事ができそうな感じなのだ。
 おー、こういうハゲもあるのかと思って、将来的な参考にするとともに、“ハゲてるんだからしゃーないやろ”という達っちゃんの無言のロックにちょっとシビれてしまったのだ。
 達っちゃんは月一ぐらいで東京に出てくるらしい。定宿は新橋だとか。
 新橋、行くか。どちらかというと得意だし。
 ということで来月あたり達っちゃんと達ちゃんの会社の東京支店長をやってる尚と一緒に見事に新橋で方言爆発させて来たいと思います。


 コレ達っちゃんの会社のデザインショップのアドレス。
 http://www.implex.jp




2008/07/01

『謝罪』

2008/06/30

『ギックリ腰』

2008/06/27

『同窓会の悲劇』

2008/06/26

『小倉さん』

2008/06/25

『達っちゃん南青山に現る』
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