『銀世界より』

 郡上八幡で吹雪の夜を迎え、白鳥で銀世界に出会い、久々に冬らしい冬を体験した。
 ホテルの窓を開けると肌を刺すような空気にたじろぐが、なぜか得したような気分になるから不思議である。これが自然の恩恵というものだろうか。
 太陽が照りつけてキラキラ輝く雪は尖った気分まで丸くしてくれる。吐く息が見事に白く、”ゴジラの放射能!”と息が切れるまで吐き続け、膝に両手をついてゼーゼーやる。
 真冬でなければできないひとりゴジラごっこ。ちなみに息子のミニラはゴジラが尻尾を踏むと、ドーナツ状の放射能の輪っかをポワワワンと、輪投げのようにのんびりしたスピードで吐いていた。
 冬晴れの銀世界。土産は目玉に焼き付けた。さて、東京かえるべ。



『おうちにかえる』

 今年はじめての帰郷である。名古屋から高速バスで帰るためバスの待合室でNIKKIを書いている。
 パソコンを出張に持って行くなど1年前では考えられなかったことだ。重くて面倒くさいことは承知だが、それじゃ各位に迷惑をかけるということが身に滲みて分かってきた。48歳にして多少の進歩あり(当社比)というところか。
 品川駅のホームで偶然シゲに会い新幹線でいろいろ話した。思いがけないシチュエーションはふたりをやや興奮させ、仕事の話なんかも進んだりして気持ち良かった。
 そこで母親からメールが届き、例によって”なに食べる?”。迷わず茶碗蒸しとカレーとステーキと返すと、”了解しました”と執事のような返信。
 帰省の際には必ずやりとりする文面であるが、答えはいつも同じなのに、母親はなんとなく聞いてみたいのだろう。それでもこのやりとりが公衆電話からケータイへ、そしてメールへと変わったところが時代である。そして母親もオレも老眼。あぁ、時の流れに身をまかせ…
 ただ今回は母親に土産があるので、夕飯時はちょっと盛り上がりそうだ。モノがモノだけに、興奮しすぎて母親のヨン様自慢を延々聞くはめになると思うが、それも親孝行ということで…。

 帰ったら墓参りに行こう。夕方のお寺は冷えるが、ご先祖様がきっと待ってくれている。



『もっている男』

 恒例の某プロダクション新年会。時代はしょぼくれていく一方だが、ココの事務所だけは勢いがあって毎年新年のゴングを元気に鳴らしてくれる。こういう場面ではいきなりワインから入る。白飲んで魚、赤飲んで肉、また白飲んで&デザート…ごっつぉーさまであります。
 今年のオレは「もっている」。前日もユーミンとのプロムナードの途中でノーベル賞受賞の根岸先生夫妻と遭遇して興奮したばかりのところに、続けてまたまた「もってる現象」が…。
 新年会名物プレゼント大会で、ラスベガス旅行を当ててしまったのである。しかも”超豪華特典付き”とは前年度当選者の弁。
 ようやくベガスがオレに追いついてくれた、と控えめなスピーチをしておいた。
 それにしても某プロダクション、いつもながらカラダを張った新年会には頭が下がる。時代がどんなに病み冷え込もうとも、なぜか心の中で「上を向いて歩こう」が流れるのである。
 100人近くの笑顔を見るとやはり元気が沸き上がってくる。笑顔とは本当に不思議なパワーを持つのだなとMr.べガスはしみじみ。それを率先しているのが美しき女優陣だからさらに感慨深い。
 充実した時間は希望を生産する。その感覚を共有し人と人の繋がりはより深くなる。
 某プロにとって新年会の真の意味は、そんなことなのかもしれない(ってべガス当たったから言ってんじゃないよ)。
 



『続•ユーミン』

 ユーミンとロケした。女王陛下みたいな人を10時間も独占するとなると、いったい時給いくらぐらいになるのだろうか。つまらないことを考えると”チープだね、考え方が”と言われそうだ。
 ロケといってもウォーキングロケ。都合15000歩ぐらいは歩いただろうか。抜群に健康的なロケだったのである。
 それにしても美しく歩く人だ。特に階段の上り方は左右のバランスがとれていて、まるでメトロノームのようである。推進力もありスピードが早く、そのために筋肉が見事に稼働しているのだ。だから急に飛び跳ねたりポーズをとるだけでアスリートのような雰囲気を醸し出す。カッコイイのだ。
 終了後にちょっとしたサプライズをした。ユーミン感激してた。それ見て感動した。見渡したらみんな同じだった。これ以上は書くと幸せが逃げて行くようで怖いからナシ。
 パンパンに膨らんだふくらはぎは、幸福の証拠なのだ。
 



『ユーミンの誕生日』

 ユーミンの誕生日。ポップミュージック界の女王だけど、エリザベスのように別珍の椅子に座らないで、ダイアナみたいに疾走する女性であり続けてほしい。かといってプリンセスではなくやっぱりクィーンのままで。
 5年前、ユーミンと恋の話になり、流れで過去の失恋を打ち明けながら、”ずっとこの人に恋の話を聞いてもらいたかったんじゃないだろうか”と思った。多分、オレらの世代の誰もの恋の中にユーミンが介在していると思う。もちろん間接的にだけど、しっかりとBGMや景色を焼き付けてくれている。
 だからユーミンを聴くともろくなる。もろさを実感しながら自分勝手なセンチメンタリズムの中に入り込んで、想い出に背中を押されながら今日を生きている。
 松任谷由実さま。何十年もありがとう。誕生日おめでとうございます。




2011/01/25

『銀世界より』

2011/01/23

『おうちにかえる』

2011/01/22

『もっている男』

2011/01/21

『続•ユーミン』

2011/01/19

『ユーミンの誕生日』
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