『スタバ&上島珈琲』

 スタバと上島珈琲をはしごしたら、どっちにも椅子の上に正座してくつろいでるおばちゃんがいた。ああなれれば人生勝ちな気がする。



『続•トイレの神様』

 日記を読んだ友人からメールがあった。「おまえはなんでも感動しすぎる。あの歌のなにがいいのか俺にはわからん」。
 まず言いたい。人の感動にケチつけるほど野暮な事はない。感動とは価値観であり設問に対するアンサーではないからだ。好き嫌いを問うのは自由だが価値観とは人の生き様であることを忘れちゃならん。
 &…いいじゃないの、大衆的評価というものがあるから尺度や角度が生まれるのだから。
 ただあの歌の幸運なところは、とってもNHK的だったこと。それだけは言える。
 



『トイレの神様』

 「トイレの神様」はなぜ泣けるか? もっともまだ泣けてないが、そもそも人間とはなにかを懺悔することで妙な正義感と感動が込み上げてくる生き物である。誰かが生きているうちはなんてことないことでも、死んだ途端に後悔してトラウマになってしまうことが多い。ひょっとしたら自分があの時あんなことしていなければ、あんなこと言わなければ死ななかったんじゃないかと被害妄想に陥る。
 そんなことを思う清い心があるならば、この先、そうしない努力をすればいいのに、人と接するにあたり「死」から考えないからそうはいかない。つまり人が死んで初めて後悔するのである。
 けれど、それでいいのではないだろうか。人と付き合うときに「死」を想定したら、言いたいこともやりたいことも出来なくなってしまうのが関の山。「死」を想定して付き合ったら遠慮や加減が生まれ、喧嘩するような仲にはとうていなれないからだ。
 トイレの神様の歌詞に描かれているのは、おばあちゃんの思いやりと主人公の迷惑、わがままがキーワード。祖母と孫の1対1の人間関係の小さな感情のぶつけ合いだ。
 おばあちゃんの死に、主人公に何か心残りがあったとしても、おばあちゃんはどう感じていたのだろう。逝った者の気持ちをすべて理解することも、見送った者の気持ちをすべて吐き出すことも、いずれも無意味である。残された者に、ほんのちっぽけな後悔さえあれば、人はきっとべっぴんさんになれると思う。



『ダメな日』

 何年かぶりに寝込んでしまった。吐き気と下痢、ふんばってると涙と鼻水とあぶら汗まででて、汁系のものは全部出てしまう。オェ〜とやりながら、”おいおいオレ、なにやってんだよ”と呆れてしまう。踏ん張りすぎて頭クラクラ足フラフラ。壁をつたって歩きながらソファーにへたりこむ。
 14時間連続で寝たから腰も痛いし、たまったもんじゃない。かろうじてバナナジュースを胃袋に流し込むがバナジューが胃袋でちゃぽんちゃぽんと暴れてこれまた具合悪い。
 たまにはこういうダメ過ぎる日がないと自分を戒められないので、ヨシとする。
 日本代表のサッカーまで時間があるからまた寝る。



『あんた誰?』

 行きつけの中華料理店に行ったら背後で聞き覚えのある女性の声がしたので振り向くと、確かに見覚えのある顔だけど誰だかわからない。一瞬目が合ったけれど、向こうも気づく様子がなくオレもまた背中を向けた。
 いかん、もやもやする。顔と名前が一致しないときほどイラつくことはない。しかも年々この現象が増えてる。単に記憶力が衰えただけの話だが、頼んだ鶏肉とブロッコリー炒め定食と餃子が運ばれてきても箸をつけないオレを見て、ママさんが”マロンちゃん、何かあったの?”と気遣ってくれた。
 『誰だっけ?』これほど悩める瞬間はない。聞いてしまえば話は早いがそんな勇気はないし、麻婆飯食べてる女性に向かって、突然アンタ誰?などと言えるわけがない。たとえ言えたとしてもその前に自分を名乗らなきゃならないし面倒くさいプロセスが多すぎる。
 あんた誰? いつの時代のオレに関係ある人? こんなことを一方的に上から目線で言えたらどれほど楽だろう。おかげで腹ぺこだったのに鶏ブロも餃子も味がぼやけてしまった。
 お勘定をしてからもう一度彼女を見たら、向こうもなんとなーく的な感じでオレをチラ見していて、また目が合った。相手も同じ気持ちを抱いたのだろうか、さっきとは違って約3秒ほど見つめ合ったけど、やっぱり答え合わせはできなかった。
 妙な空気に気づいた向こうのおそらく旦那か恋人と思われる男性が、”何かあったの?”とキョトンとした口調で言うと、彼女は何事もなかったかのように視線を彼に戻した。
 店を出て引き戸を閉めるとき、もう一度だけチラ見したら、今度はチラ見したくてもできない彼女がいた。
 オレの人生のどこかで何度か会った彼女。誰だかわからないし、人違いかもしれない。彼女にとっても同じことだろう。
 人生の一瞬一瞬は記録され記憶となる。そして記憶がぼやけた時、人生の一部もぼやけていく。
 仕方がないが、それが人生というものだろう。
 
 と、うまくまとめたつもりだがもやもやして眠れそうにないのも事実である。
 
 
 
 




2011/01/11

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2011/01/11

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『ダメな日』

2011/01/07

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