写真バカららばい 第2回 『夏休み』
思えばこの夏は記録的な暑さでしたね。40℃を越える場所もあって、
「この暑さはいつまで続くんだ」と吐き捨てるように言っていたけれど、
気がつけばもう秋。
もう少ししてセーターを羽織るような頃になると、
暑くてたまらなかった夏さえ懐かしく思えるのでしょうね。

もう夏休みなんて関係のない年齢になってしまったけれど、
やはり僕たちニッポン人の心の中には、永遠に夏休みがあるものです。

終わってしまった夏と、心の中だけの夏休みに想いをよせて…
みなさんから寄せられた、たった一枚の『夏休み』
ご覧ください。


『写らら』編集長マロンブランディーによる評&演出と、グランプリ以下の順位も発表します。



砂川昭子さん
評&演出
人間だとか鳥だとか魚だとかいう問題ではない。夏の海がそうさせただけ。根拠のない躍動は限りなく美しい。ただそれだけ。これが冬だったら即入院。




木村秀明氏
評&演出
空の蒼が鮮やかです。とても気持ち良くて清々しくて。けれどどこか怖くて意地悪な色にも視えるのは気のせいでしょうか?なにをやっても空はお見通しなんでしょうね。構図良し。コントラスト良し。湿り気良し。なによりも道と電線と空と雲と少年が、この場所でひとつになっています。




鈴木暁子さん
評&演出
写真には時に音楽が流れます。その音楽によって写真は動き出します。そこに映し出された他愛もない一瞬は誰かの中でかけがえのない瞬間となり、人生さえ変えてしまうこともあります。写真の素晴らしさとはそういうものです。海岸線を走る少年と少女。たったそれだけなのに、溢れる感動があります。




小泉修氏
評&演出
シャッターを切るその時が、それぞれの人生の中でいちばん新しい瞬間だった。やがてそれは過去となって紙に映し出される。この一枚があれば、いつだって寂しくない。夏休みは、記念写真をいちばん美しく撮れる季節です。




稲田平氏
評&演出
写真とは狙わなくても飛び込んでくる時があります。夏の歩道で麦わら帽の青年とおばあさん。ふたりの会話はきっと夏休みならではのものなのでしょう。このなんてことのない情景が時代を繋ぐのです。すごく暑いのだけど、なぜか涼を運んでくれる風鈴のような作品です。




新保勇樹氏
評&演出
もうあの日には戻れない。けれどこれで良かった。ほんとうは少し後悔しているけれど、こうして悩むことだって、きっと夏がわたしを変えたから。女にしかわからない刹那を、勝手にほじくり出している男の右脳にカンパイ!




武田英志氏
評&演出
スケボー、サーフパンツ、スニーカー、そしてシェイク。時代がどんなに移ろうとも変わることのない夏の少年像。夏休みだからヨコノリ。横道に反れるのが夏休みの最高の経験なのだ。




フグ氏
評&演出
観光地の番人はつらい。掻き入れ時には気を抜くなんてできない。カメラを向けられたら目線を突き刺してポーズとらなきゃ。僕らは熱中症になんてならない。それがプライドだ。




山路紳多郎氏
評&演出
それが叫びなのか破壊なのか暴走なのか、答えなんて要らない。言えることはただひとつ。これは魂の躍動だ。それが鎮まるとき明らかに季節は変わっている。夏が暑いのは太陽のせいではなく、僕たちの魂のせいなんだ。




平野哲郎氏
評&演出
夏休みはかごの中。飛び出したいのにそんな勇気なんてない。もちろん自慢の羽根を思い切り羽ばたかせたいと思ってる。けれど、誰かが扉を開けてくれたとしても、私はきっとここから飛び出そうとは思わない。夏休みが私を変えてくれるなんて、ぜったいにありえない…




空山美奈子さん
評&演出
シャッターチャンスをものにすることも実力のひとつです。しかしよくもまぁこんなに美味しい瞬間を。一枚の写真でストーリーと空気がわかる大傑作です。




伊東茂樹氏
評&演出
僕にだって痛みがあるのに、それをわかってもらえないのは、僕がすいかだから?食べ物だから?叩かれて壊されて、君たちの胃袋の中に入ればそれでいいの?気が済むの?だけどね、聞いて。どんな形になろうとも僕のハートは真っ赤だよ。太陽はずっとずっと僕の心の中にあるんだから。




太田好治氏
評&演出
ぜんぶ日本人だったらなんてことない写真だけど、みんな西洋人だから真ん中に居る彼が浮いてイカすのです。顔が小さいとか手足が長いとかそんなのカンケーネーっ!それにしてもみなさん見事な笑顔ですね。こんなにハッピーな瞬間を閉じ込めることができるなんてそうあることではありません。すぐさま年賀状にすることを勧めます。




カイセサトシ氏
評&演出
歴史的な酷暑の夏、意識朦朧とする中でその琥珀色の液体のみならず君まで飲み干してしまいたいシーズン・イン・ザ・サン。売れるわけですね「金麦」。こんな真夏にど真ん中のストレート投げ込まれるなんて…。もちろんフルスイングの三球三振です。




是永はづき氏
評&演出
夏休みなんて、所詮なにもやることがないものだ。何かが引っかかってくれたらそいつと遊ぼう。だけど無理だな、釣りをしているのは僕じゃないもん。釣りをしているふりをして、単に時間が過ぎるのを待っているだけなんだ。夏の虚しさを濁った水に映す、溜め息の作品です。




西尾栄一氏
評&演出
後のことなどなにも考えなくて、ただその一瞬に金魚をがっぽりすくえればいいというまるで計画性のない残酷な遊び。かつて大ブームを巻き起こしたシベリアンハスキーが、その3年後には山林に大量に捨てられたように、いくら子供のときが可愛いからといってむやみにペットを飼うもんじゃないですよという痛烈なメッセージを込めた社会派作品。




溝口晴喜氏
評&演出
むにゃむにゃむにゃ。おとぎの国の住民たちは元気をなくした森の木々に声をかけました。「もっともっとまっすぐ伸びてきれいな緑の葉っぱをつけておくれ」。むにゃむにゃむにゃ、ちょびっとボヤケているのはやっぱ夢のせいかな。環境問題に正面から向き合う勇気ある夏の研究作品。




hanakoさん
評&演出
始まろうとする夏。盛夏。終わろうとする夏。いろんな夏をせんぶ川の流れがさらってゆく。人生だってそう。ずっと居続けたい場所になんて居られない。ただただ流されていくだけ。そこにとどまっていられるのは、一枚の写真の中だけ。




羽場正起氏
評&演出
コンドームってどうして夏なんだろ?どうして汗びっちょりなんだろ?どうしてマイルドセブンとコカコーラのペットボトルなんだろ?どうして情けないんだろ?どうして嫌われちゃったんだろ?どうしてAVと違うんだろ?どうしてどうして夏休みなんだろ?





次回もプロアマ問わず、これを見ているあなたからの投稿もOKです。
写メール画像でも構いませんので、何でも送ってみてください。




『写らら』編集長マロンブランディーが、辛口で批評しつつも素敵に演出してみせます。
グランプリに輝いた方には気まぐれで何かを進呈いたしますので、お楽しみに。



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それでは、次回もあなたの投稿をお待ちしています。



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