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鎌倉・小町通りでタケダテツ。
「わんわん」のぬいぐるみを抱く |
| これは「かぁー」。まみ画伯作 |
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タケダテツは今、1歳半なので、まあまあしゃべる。
1日のうちで、たぶんいちばんたくさん口にするのは「は!」という単語。基本的には、何かを発見したり、何かに注目したりするときに発することになっているみたいだ。「は!」と言いながら、指をさす。たとえば、家のベランダにハトが飛来したのを発見したとき、ごはんの用意がされていたとき、テレビの画面にストレッチマンが登場したとき。
発見したバージョンの「は!」はわかりやすいのだけれど、注目バージョンの場合、一応きちんと指をさしているにも関わらず、いったい何に注目しているのかがさっぱりわからない。さす位置がめちゃくちゃ微妙。カーテンを留めるやつとか、タバコのビニールの切れ端とか、石垣についてる排水溝とか、バスで隣に座った人の水筒とか、壁とか。
タケダテツの父と母はめおと会議を開いた。議題は「いったい何を指さしているのか」。結論、「わからない」。わからないけれど、たぶんシックス・センスであろうということになった。父にも母にも見えないけれど、きっとこの世の中には、霊とかそういうヤツがおるんだろう。少なくとも我が家のカーテンを留めるところにはいるのだ。あと、タバコのビニールの切れ端にも。とてもコワイ。
現在、確認されているタケダテツ語は以下の6種。(1)「は!」 (2)「わんわん」 (3)「がーがー」 (4)「かぁー」 (5)「ぱぱ」 (6)「でった」。
このうち、(1)は前述のようにシックス・センス。で、(2)〜(4)が動物だ。順に、イヌ・アヒル・ネコをあらわしている。散歩中にイヌに出くわすと、タケダテツは鬼の首をとったかのように「わんわん」と叫ぶ。勢いあまると「わんわんわん」と言う。ドナルドダックは「がーがー」だ。ものすごくウィスパーボイスで言う。なぜネコが「かぁー」なのか父にも母にもわからない。ネコを見るたびにさんざん「にゃー」って教えても「かぁー」。たぶん“に”が発音できないんだと思う。だからといって、なにも“か”である必要はないと思うんだけど。
絵本を指差して「これなあに?」とかって質問すると、タケダテツはだいたいの雰囲気で分類する。馬は「わんわん」でライオンは「かぁー」、カモノハシは「がーがー」だ。ヤツにとって、世の中に動物は3種類しか存在しない。
問題なのは(5)。何か知らんが、ヤツはこのひとことで3つの単語を表しやがる。「パパ」と「ママ」と「パラッパ」だ。「ぱぱ」が「パパ」で「ぱぁぱぁ」が「ママ」で「ぱっぱー」が「パラッパ」。しっかりと聞かないと区別できないので、注意されたい。っていうか、どうでもいいことなんですけどね。
(6)は、なにかものごとを成し遂げたとき(頭が洗えたとか歯が磨けたとき)に言うのだけれど、彼がこの語を発するとき、成し遂げているのは、大抵タケダテツではなく父か母だ。それでもテツは「でででででったぁ」と自慢げに言う。“で”の数はなぜかは知らんが、日に日に増加の傾向にあるようだ。
タケダテツ、近頃では、あらぬ方(カーテンとか壁とか、以下略)を指差して「わんわん」とか「がーがー」とか言う。
動物霊なのだろうか? わが家には動物霊までいるのだろうか?
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